2026/07/03 00:00

私はオーストラリアから日本へ移住して、8年になります。

今では日本での暮らしにもすっかり慣れました。
でも、暮らしの中でふとした瞬間に思うことがあります。

「当たり前って、国が変わるとこんなに違うんだ」

今日はPlastic Free Julyの3日目。
私がオーストラリアで当たり前だと思っていたこと、そして日本に来て驚いたことについて書いてみたいと思います。

環境の話ではあるけれど、正しさを比べたいわけではありません。
どちらが上とか下とか、そういう話でもない。

ただ、暮らしの“普通”を比べてみると、見えてくることがある。
今日はそんな話です。

スーパーの袋は、最初から“無料ではないもの”だった

オーストラリアに住んでいた頃、買い物に行くときはマイバッグを持っていくのが当たり前でした。

忘れたら袋を買う。
だから忘れないようにする。
ただそれだけのことです。

そこに「私は環境のためにいいことをしている」という特別な感覚は、あまりありませんでした。
みんな普通にそうしていたからです。

だから日本に来たとき、スーパーでレジ袋が無料だったことに少し驚きました。

しかも、ただ無料なだけではなく、とても丁寧に袋に入れてくれる。
日本らしい、気配りの行き届いた素晴らしいサービスだと思いました。

でもその一方で、
「この袋、毎日どれだけの数が使われているんだろう」
とも感じました。

今では日本でもレジ袋が有料化されましたが、それでもマイバッグ文化は、まだ“習慣として完全に根づいた”というよりは、これから育っていく途中なのかもしれません。

日本の包装は、本当にすごい

日本で暮らし始めて、最初に強く印象に残ったのは、包装の多さでした。

お菓子。
お土産。
お弁当。
野菜や果物。
ひとつひとつがとても丁寧に包まれています。

清潔で、きれいで、受け取る相手への気遣いも感じられる。
日本の包装文化には、ただ「包む」以上の意味があると思います。

私はそれを否定したいわけではありません。
むしろ、日本らしい美しさのひとつだと感じています。

ただ、その丁寧さの裏側には、やっぱり大量のごみもあります。

ここが難しいところです。

便利で、美しくて、親切。
でも同時に、資源も使う。

だから私は、日本の包装文化を見て
「多いから悪い」
と単純には思いません。

ただ、必要な包装と、なくても成り立つ包装はあるかもしれない
その線引きを考えてみることには意味がある気がしています。

ファーマーズマーケットが日常にあったこと

オーストラリアにいた頃、週末になるとファーマーズマーケットへ行くことがよくありました。

生産者さんと直接話しながら野菜を買う。
袋は持参する。
必要な分だけ選ぶ。
その場の空気を楽しみながら買い物をする。

それは特別なイベントというより、暮らしの一部でした。

日本にも直売所や素敵な生産者さんはたくさんいます。
でも全体としては、やはりスーパー中心の暮らしだなと感じます。

私は今でも、地元の生産者さんから野菜を買えた日は少し嬉しくなります。
作った人の顔が見える。
どう育てられたのかを少し聞ける。
それだけで、食べ物との距離がぐっと近くなる気がするからです。

「何を買うか」だけじゃなくて、“誰から買うか”まで見える買い物って、やっぱり豊かだなと思います。

日本は本当に便利で、だからこそ考えたい

日本に来て何度も感じたのは、日本は本当に便利な国だということです。

24時間営業のお店。
コンビニ。
宅配サービス。
自動販売機。
欲しいものが、ほしいタイミングで手に入りやすい。

これはすごいことです。
暮らしやすさという意味では、圧倒的だと思います。

私自身、その便利さにたくさん助けられています。
だから、便利さを否定したいわけではまったくありません。

でも、便利さには必ず裏側があります。

エネルギーが使われる。
包装が増える。
配送が増える。
使い捨てが増える。

その現実も、同時にある。

だから私は、「便利だから使う」だけで終わらずに、
本当に必要だから使うのか
を、ときどき自分に問い直したいと思っています。

全部をやめる必要はない。
でも、無意識に選ぶのと、考えたうえで選ぶのとでは、やっぱり違うはずです。

Plastic Free Julyは、“正解探し”ではなく“見直す時間”

Plastic Free Julyを続けてきて感じるのは、環境活動は何かを我慢することではない、ということです。

それよりも、自分の暮らしを見つめ直す時間に近い。

オーストラリアが正しい。
日本が間違っている。
そんな話ではありません。

国が違えば、文化も違う。
歴史も違う。
気候も、暮らしの前提も違う。

だからこそ面白いし、そこから学べることもある。

私はオーストラリアで学んだことを日本に持ってきました。
そして日本で暮らす中で、新しく気づいたこともたくさんあります。

大切なのは、「どちらが優れているか」ではなくて、
自分はどんな暮らしを選びたいのか
を考えることなんじゃないかと思うのです。

小さな選択が、未来をつくっていく

もし今日、スーパーに行く予定があるなら、少しだけ周りを見渡してみてください。

この包装は本当に必要かな。
マイバッグは持ったかな。
こっちではなく、もっとシンプルな選択肢はあるかな。

そんな小さな問いかけは、すぐに世界を変えるようなものではないかもしれません。
でも、暮らしを変える力はあると思っています。

そして暮らしが変わると、買い方が変わる。
捨て方が変わる。
選び方が変わる。

Plastic Free Julyは、その最初のきっかけをくれる活動なのかもしれません。

明日は、我が家のゴミ箱をひっくり返して見えてきた、ちょっと意外な現実について書いてみたいと思います。